SEO戦略の中で「キーワード調査」によって候補キーワードが洗い出せたら、次に取り組むべきは 「キーワード設計」 と 「内部リンク設計」 です。この工程では、調査結果をもとにどのキーワードをどのページで対策するかを定め、検索エンジンとユーザー双方にとって最適なサイト構造を築いていきます。
この記事では、キーワードマッピングの方法、ページごとの内部リンク設計、サイト構造の作り方を体系的に解説します。
1. キーワード設計とは?
キーワード設計とは、以下を設計するプロセスです:
- どのキーワードを
- どのページで
- どのような優先順位で対策するか
ここで大切なのは、単にキーワードを羅列するのではなく、検索意図に基づいてグルーピングし、1ページで複数キーワードを対策する「マッピング設計」を行うことです。
2. キーワードマッピング:設計図を作成する
● キーワードマッピングとは?
キーワードマッピングとは、「このページではこのキーワードを対策する」という割り当て表を作る作業です。
ページURL | メインキーワード | サブキーワード例 |
---|---|---|
/seo-basic | SEOとは | SEO 基本、SEO 初心者、検索エンジン 最適化 |
/seo-tools | SEOツール | 無料 SEOツール、Ahrefs 使い方、Search Console |
/content-strategy | コンテンツマーケティング | 記事構成、キーワード設計、ペルソナ設計 |
このように、「どのキーワードを」「どのページで」取得するのかを一目で確認できるようにすることで、カニバリゼーション(競合) を防ぎ、サイト全体の構造が整理されます。
3. キーワードのカニバリゼーションとは?
SEOにおけるカニバリゼーションとは、同じサイト内で似たキーワードを複数ページが取り合っている状態です。これが起きると、Googleがどのページを評価すべきか迷い、全体的な順位が下がる原因になります。
● 例
/seo-とは
と/seo-初心者向け
が「SEOとは」で競合- →両方が10位未満に沈む結果に…
キーワードマッピングをしっかり行えば、こうした内部競合を避けることができます。
4. 内部リンク設計:対策ページ群を構造化する
キーワードごとにページ設計ができたら、次は「それらのページをどう繋ぐか」という 内部リンク設計 に進みます。
SEOでは、「リンクの多いページほど重要である」とGoogleが判断するため、関連性の高いページから評価対象ページへリンクを集める構造 を作ることが不可欠です。
5. トピッククラスターモデルとツリー構造
内部リンク設計では、サイトタイプに応じて2つの構造モデルが主に使われます。
● トピッククラスターモデル(記事型メディア向け)
1つの「柱ページ(Pillar Page)」を中心に、そのテーマに関連する詳細ページ(Cluster Content)を内包していく構造です。
コピーする編集するSEOガイド(Pillar)
├─ SEOツール一覧
├─ キーワード調査のやり方
├─ コンテンツSEOとは?
このモデルは、コンテンツSEOや情報発信型メディアに最適で、テーマの深堀りと内部リンク設計を両立できます。
● ツリー構造(データベース型サイト向け)
ECサイトや求人ポータルのように、カテゴリ→サブカテゴリ→個別ページと階層構造が明確なサイトではツリー型が最適です。
コピーする編集するトップカテゴリ(例:メンズファッション)
├─ カテゴリページ(例:スーツ)
│ ├─ 商品ページ(例:ネイビースーツ)
この構造では、URL設計やパンくずリストも連動させることで、ユーザーの回遊性とGoogleのクローラビリティを高めます。
6. 内部リンクの可視化と管理方法
LANYでは、独自のスプレッドシートを活用し、ページごとのリンク関係を可視化しています。以下の方法でも同様の効果が得られます:
- マインドマップツール(XMind、Coggleなど)で構造を図式化
- スプレッドシートで各ページからの発リンクを一覧化
- 内部リンク管理表で定期的に更新状況をトラッキング
7. 実務に活かすためのポイント
実務ポイント | 内容 |
---|---|
マッピング前に重複KWを整理 | Excelなどで同義語・類義語をグルーピングしておく |
内部リンクは「文中リンク」がベスト | 関連ページは自然な文章内でリンクすることでSEO効果が高まる |
ページ量が多い場合はカテゴリー単位で設計 | 大規模サイトでは、初めから全ページ設計をせず段階的に対応 |
まとめ:キーワード設計と内部リンク設計はSEOの骨格をつくる
SEOの成功は、「正しいキーワードに対して、正しいページを、正しい構造で用意できるか」にかかっています。
- キーワードマッピングで 重複対策とページ設計の可視化
- 内部リンク設計で 評価集中と回遊性の強化
この2つをしっかり設計することで、SEO成果の最大化と安定したサイト成長が期待できます。
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